津島修三ブログ

カメラマン兼ライター津島修三のブログ

ココロの常識

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[Sao Paulo]

ボクがあまり忙しくないときは、ボクが女房をクルマでパート先に送り迎えしている。
夕方、「お願いしまーす」と女房から短いコールがあり、迎えに出る。女房が仕事場から出てくるまで、5分から10分ほど、道ばたにクルマをとめて待機している。
その目の前に、中央郵便局の数台止められるだけの駐車場がある。
夕方の郵便局は慌ただしい。その日のうちに用を済ませようとする客がひっきりなしに出入りしている。駐車場にもなかなかクルマを止められず、路駐をしてパッパと用を済ませてパッパと走り去っていく者もいる。
その駐車場へのクルマの止め方で、ボクはなんだか、そのクルマの運転手の人柄が、分かるような気がしてくるのだ。
たとえば、1台分の駐車スペースが空くのを待っているクルマがあきらかにそこにいるのに、スペースが空いた瞬間に後から来たクルマがさっと止めてしまったりする。先に来て待っているクルマがいることに気づかないはずはないのに。
それから、平気でラインをまたいで駐車するクルマ。ちゃんと止めれば2台止まれるスペースに、そんな止め方をするから後から来たクルマが止められなくなる。他の人のことなんか、これっぽっちも考えていないんだな。
車イスマークのスペースにも、ひっきりなしにクルマが止まる。わずかな時間だったら平気だろうとか、せっかく空いてるんだから使わなかったらもったいないだろう…という考え方も分からなくはないのだけど、ああいうスペースは、“空けておくこと”に意義があるのではないんだろうか。
自分のガールフレンドがそういうことに無頓着なヒトだったら、ボクはその時点で興ざめしてしまうだろう。

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[Foz de Iguacu]

しかしこれでは、ラインも車イスマークも、何の意味もなさないような気がするのだ。
まず人の一人一人の心の中に譲り合いの想いがあって、たとえばこういう狭い駐車場なら、少しでも詰めてクルマを止めて、他の人も止められるようにという想いがあって当然だろう。ラインや車イスマークは、“目安”に過ぎないのだ。
だけれども、心にそういう想いがない人たちの前では、大きく表示された車イスマークも何の役にも立たない。虚しい世の中だ。
(車イスマークを表示したというだけで「バリアフリーにも対処しています」とは言えないということでもある)
あ、そうそう。余談になるけど、ついでに思い出したことがある。
当地のある公共施設で、そこは障害者も利用されることが想定されていたため、段差はスロープになっているし、駐車場から玄関までは建物の輪郭に沿って点字ブロックが敷設されている。
春先に所用でその施設を訪れたとき、屋根から落ちた雪がちょうど点字ブロックのルート上にうずたかく積もっているのを、ボクは見た。
こういう現実に誰も疑問を感じないのか、ボクは不思議でならない。

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[New York]

何が“常識”かということは、個人個人のモノサシで微妙に目盛が違うのだと思う。
一つの国の中でもものすごく幅があるし、国が違えば180°違ってしまうこともある。
ブラジルでは、ほんとうに強盗に用心しなければならなかった。被害にあってしまえば、それはかなりの割合で、油断していたこちら側にも落ち度があったということになってしまう。
「被害者側に非はない。悪いのはどこまでも加害者側なのだ」というような、ニッポン的な建前思考は通用しないのだ。
逆に、そういう緊張感の中で暮らしているせいか(精一杯の生き方をしているからとも言えるか)、彼らのほうが大らかで、心優しい人たちだなあという印象も、少なくはなかった。
ブラジルでは地下鉄やバスの車内でも強盗に遭うことは珍しくないそうなのだけど、ボクが地下鉄に駆け込み乗車して背中のバッグがドアに挟まれたときは、周りの人たちがドアをこじ開けて助けてくれたし、ニューヨークの地下鉄では、盲導犬を連れて電車に乗ろうとしている女性に、周りの乗客が自然体で声をかけて誘導してあげていた。
ニッポン人だって、人に対して優しくしてあげることは、そんなに難しいことではないような気がするのだけどね。



テーマ:写真にコトバをのせて - ジャンル:写真

  1. 2008/09/04(木) 01:07:55|
  2. OLYMPUS E-300
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:9
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コメント

日本人だって、優しくないとは思わないけど
どうしてなんでしょうね?
他人の状況に対する無関心さ、
想像力のなさが時々不思議です。
(人のこと言えないかもしれないけど)
乳飲み子抱えて、ドイツに住んでいた時
知らない人たちがたくさん優しくしてくれました。
お店に入ろうとすると、パンク風の兄ちゃんが
遠くの方からドア開けて待っててくれてたり。
たとえ、電車の入口がバリアフリーになってなくても
ベビーカーでいれば、周りの人がささっと助けてくれるので、全然心配ないんです。
心の余裕かな〜?習慣かな〜?

一枚目の写真、シビレました〜。
  1. 2008/09/04(木) 08:03:03 |
  2. URL |
  3. さらみ #d3xRQPUk
  4. [ 編集]

仕事をするときに常に気をつけているのが、
「次に渡る人の事を考えて」ということ。
原稿であれば次に受ける人が使いやすいようにと
考えて行くように心がけています。
みんながそういう気持ちでいろんなこと
やっていけばいいのになぁと思うこの頃です。

※汚くて読めない手書きの原稿、
色味もバラバラな写真データ、
とにかく急いでという代理店担当…。
いまやってる仕事がそういうものなので
強く思います。(涙


  1. 2008/09/04(木) 10:10:07 |
  2. URL |
  3. nest*nk #JalddpaA
  4. [ 編集]

本当にそうですね。私はその場合ひとこと言います。もちろんやわらかにね。その反応たるや様々でマンガになりそうですよ(笑)。
そういうマークのスペースは建物の入り口直近にある理由を知らないはずはないでしょうに。
ましてや自分の子供を乗せて堂々とその上に駐車する人もいます。そんな人が子供に人の道を説けるんでしょうか。
露駐も、交差点の角に斜めに車停めてあってトラックがブフォー、って。そしたら大根の葉っぱがはみ出した袋を持ったオバチャンがおもむろに出てきてあわてるでもなく車に乗り込み発車! どうなってるの?です。 はぁ〜、ちょっとスッキリ。津島さんのブログでスッキリなんて失礼しましたっ。
  1. 2008/09/04(木) 18:04:18 |
  2. URL |
  3. まめゆり #-
  4. [ 編集]

こんばんは。

私もそう思います。
「こういった障害者用のところに車を止める人は、きっと頭が障害者なんだ」と思うようにしてます・・・。
そして斜めに車を止める人。
注意したことあるなー。
でもそのおっさんは直そうとしなかったけどね!
だいたい、軽自動車なんかがそういった止め方するのを見ます。
小さい車なんだからいいでしょ!みたいな感じがします。
でも、私はそういった車には、あえて隣に止めたりすることありますよ。
私はちゃんとラインにぴったりに止めるんだけど、相手からしたら、運転席から車に乗れない!ってくらいに寄ってますけど(笑)
  1. 2008/09/04(木) 21:02:01 |
  2. URL |
  3. tsukasa #2oMqC0Wc
  4. [ 編集]

>さらみさん

うんうん、日本人だって、心優しいやつは優しい。
ヤンキーっぽくて見た目恐そうだけど、実はすごく人に対して優しい態度をとれる兄ちゃんというのもいる。
ただ、やはり総じて、人に優しくなく、他人に無関心な人間が少なくないと感じるのは、日本の“建前文化”に由来するのかなあと思います。
日本て、“建前”をとても大事にする。たとえば学校では、生徒の服装チェックとか結構うるさいでしょ。
服装さえちゃんとしてればとりあえずオッケーみたいな。
でも、ほんとうに目を向けなければならないのは、服装の乱れではなくて、心の乱れ、なんだよね。
建前だけでものを判断するから、子供の心が健やかに育たない。
ちなみに、うちの娘が中学生の頃、髪の色が少し明るかっただけで、染めてるんじゃないかと教師に目をつけられた。天然だと言ってもなかなか信じてもらえず。
大人がそんなんじゃ、グレずにすむ子供までグレちゃうよね。
周りの人間までは変えられないけど、せめて自分の子供だけでも、優しい心を持った人間に育てたいものです。


>nest*nkさん

字が汚いのは仕方ないとしても、せめてちゃんと“判読”できる字で書いてもらわないとね。
判読も難しいような原稿を平然と渡すような人だと、たとえ地位の高い人だとしても、ちょっと人間性を疑います。
生活のためにはあまり仕事もえり好みできないけど、ときどき、やってて虚しくなる仕事って、ありますよね。
ご同情申し上げます、nestさん。


>まめゆりさん

悪いと思いつつちょっとの間だけ止めたとか、気づかずに止めてしまったというのなら、「気をつけてねえ〜」と軽く声をかけることも出来るだろうけど、結構“確信犯”てのもいるからね。
忠告を無視されたり、逆切れされたり…。
ヨーロッパあたりだと路上駐車も珍しくないけど、それで渋滞が発生したり緊急車両が通れないってことはない。何か、暗黙の了解があるんだろうね。
でも日本だとそれが、他人の迷惑顧みず…ってことになってしまう。
そうかと思うと、路駐の取り締まりに力を入れ過ぎて、営業車の集配の実情が無視されたり…。矛盾が多いね、日本は。


>tsukasaさん

ま、ガツンと言ったり、ちょっとイジワルっぽい仕打ちで溜飲を下げるのも手かもしれないけどね(微苦笑)

あと、クルマ関係だとボクはこんなことも気になります。
それは、郊外の国道の追い越し禁止区間で律儀に制限速度を守って(あるいは制限速度以下で)、うしろに何台ものクルマが数珠つなぎになっているのに平然とノロノロ走っているクルマ。
(ボクはこれを“大名行列”と呼んでます)
制限速度を守っているのだから本人には罪はないのだけど、先を急ぎたいクルマだってあるのだし、ルームミラーで見たときに自分のうしろに何十台ものクルマがつながっているのを、心苦しくは思わないのかなって、不思議に思います。
ちょっと路肩にでも止めてうしろのクルマを先にやったら、みんな気持ちよく走れるのに。
ボクなんかは、あまりスピードを出さずに走りたいときはそうします。
  1. 2008/09/05(金) 11:25:36 |
  2. URL |
  3. 津島 #-
  4. [ 編集]

いろいろあって、ちょっとご無沙汰でした。

津島さんの記事を読みながら思い出したことがあります。それは娘とロサンゼルスのユニバーサル・ス
タジオに行ったときのこと。ある舞台を観るために入場したら、舞台真正面の一番いい場所に数十個の
椅子席が空いていました。多くの観客で席が次第に埋まって、空席がそこだけになったとき、日本人観
光客がざぁ〜と入ってきて、その席を占拠し始めたのです。

すると、その席の両側に立っていた係員が厳しい表情で、日本人観客を追い出しました。1時間ぐらいの
舞台でしたが、その席に座ったのは、車椅子の2〜3人だけ。係員は、あとから来た人をも、絶対座らせ
ることはなく、数十席はガラ〜ンと空いたまま舞台は終了したのです。もう感心しっぱなし(^^♪だった
ことを覚えています。
  1. 2008/09/05(金) 11:35:47 |
  2. URL |
  3. mizuho #EBUSheBA
  4. [ 編集]

こんにちは。

そうそう、うちの近くにもそういった車(クラウン)がいますよ。
名物というか、その道を通る人たちには有名で、時速20キロ〜30キロ。
どんなに渋滞しようがきにしない老人です。
なんだか、どこかの社長さんらしい。
対向車がいなければ、みんなびゅんびゅん抜いていくんだけど、対向車がいたひにゃぁ・・・。
この間、私も初めて遭遇しました!!
法定速度以下(!)で走ってます。
こういった車も取り締まってほしいと思いました!
  1. 2008/09/05(金) 12:34:54 |
  2. URL |
  3. tsukasa #2oMqC0Wc
  4. [ 編集]

訪問ありがとうございます

日本でも優しい人はたくさん居ますね。
でも、歪んだ価値観と言いますか、一筋縄では行かない方々も増殖中です(苦笑)
このご時世、どうやって娘たちに正しさを守れと言えばいいのか…。傷つくことは目に見えるのに…。
難しすぎます(><)
  1. 2008/09/05(金) 15:27:33 |
  2. URL |
  3. まりごま #-
  4. [ 編集]

>mizuhoさん

そうなんですか。いろいろあったんですか。ま、いろいろありますね。
外国って、どこか毅然としたところがありますね。
一度決めたことはどこまでも筋を通す…みたいな。
日本だと、一度決めても途中でなあなあになって、結局なしくずしになってしまいがち。
「いいやん。他に座る人おらんのやったら、ちょっとくらい座らしてくれたっていいやん」なんて声に押し切られて。
(関西弁に他意はありません)


>tsukasaさん

まあ、違反してるわけじゃないから取り締まるってわけにはいかないかもしれないけど、そういう“法的に見てどうか”という問題ではなくて、本人が、周りの人にも気をつかってほしいってことだよね。
社長だかなんだか知らないけど、所詮他者への気遣いが出来ない人だって、自分から自分の人柄を白状してるようなもんだね(^^;


>まりごまさん

ほんと、今の時代(特に、今の日本)、女であれ男であれ、何ごともなく平和に健やかに生きていくのって、ほとんど不可能に近いかも。
特に女の子には、可能であれば護身術でも身につけさせたいものです。
そういう緊張感を持って生きていくことと、自分の身は自分で守るという術(すべ)を持っていれば、なんとか世の中の荒波を乗り切ることも出来るんじゃないかと。
  1. 2008/09/06(土) 20:02:14 |
  2. URL |
  3. 津島 #-
  4. [ 編集]

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