津島修三ブログ

カメラマン兼ライター津島/愛と妄想のブンガク的空間

あの日、キミと夜行列車で。

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この夏、ほんとうに名古屋・京都への旅ができるかどうかは、もう少し様子をみてみないと何とも言えないが、行けるとすれば、東京駅からは大垣行きの夜行快速「ムーンライトながら」を利用する。
というか、青春18きっぷを使ったギリギリの貧乏旅行をするのであれば、東海近畿まで行くのにはこの列車しか選択肢はないのだ。

ああ、それにしても、なつかしの“大垣夜行”だ。
今は全席指定の快速列車になったが、かつては自由席主体の鈍行列車で、東京から関西方面に貧乏旅行をする若者が好んで利用する名物列車だった。
グリーン車も連結されていたが、なにしろ鈍行列車なので、グリーン料金も意外なほど安い。なので、その辺の事情を知っている旅行通は、ちょっとだけ奮発して大垣夜行のグリーン車で関西への旅行を楽しんだのだった。

東京での写真学校時代、京都に撮影旅行に行こうと思い立った時、ボクのほうから特に誘ったわけでもないのに、クラスメートのA子が、「一緒に行きたい」と言い出した。
一人で行こうと思っていた旅行に、A子もついてくるというのだ。
ボク一人だったら硬い窮屈なボックス席でもよかったけれど、女子がついてくるというのであれば、ちょっと無理をしてリクライニングシートのグリーン車を手配しようかと思った。

今から思えば、あれは春休みころの時期だったのだろう。
東京駅を出て数時間が過ぎて、ボクの隣でリクライニングシートを倒して眠っていたA子が、寝言のような小さな声で「寒い」…と言った。
ボクは、網棚からコートを取ってA子にかけてやったのだ。

のちにA子とは、酔って機嫌のいいときなどにはキスをしたりして、“友だち以上恋人未満”的な関係にはなったけれども、このころは恋愛関係でもなんでもなかった。
そんな女の子と、数日間の旅をして、隣で寒がっているときにはそっとコートをかけてやるのである。
ボクはそのころはまだ童貞で、女性とつきあうということがどういうことかもよく分かっていなかったけれども、少なくとも、紛れもなくボクは今女の子と夜行列車で旅をしていて、その子はボクの隣ですやすやと気持ち良さそうに小さな寝息を立てているのだ。

なんだかちょっと複雑な思いが去来し、濃いめのコーヒーを飲んでしまったあとのように目が冴えて、車窓に流れる街の灯りをぼんやりと眺めているしかなかったのだ。


テーマ:写真にコトバをのせて - ジャンル:写真

  1. 2008/07/10(木) 00:00:27|
  2. OLYMPUS E-300
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

思い出に浸りながら「ムーンライトながら」の旅もいいですが、1820円のプラスで
こんな新幹線もありますよ。体はこちらの方が楽かも^m^
http://www.jrtours.co.jp/kodama/

私も26、27日と東京に出るのですが、これを使うとお土産代が出るかも、と思ったり^^;
  1. 2008/07/10(木) 16:39:22 |
  2. URL |
  3. Tatsuru #EBUSheBA
  4. [ 編集]

ほほう、新幹線にも安い利用法があるんだねえ。はじめて知りました。
これは、割引切符ではなく「募集ツアー」の体裁になってるんだね。面白いねえ。
日中に移動したい時は検討に値する選択肢だね。
今一つ心配なのは、「ながら」の指定席が満席になってしまうこと。
そうなっちまったら予定を変えなきゃならなくなる。
なのでとりあえず、JR東日本のサイトで、オンラインで空席確認できるように設定しました。
行けるかどうか分からないと言いながら、本人は行く気満々です(^^;
  1. 2008/07/10(木) 17:50:22 |
  2. URL |
  3. 津島 #-
  4. [ 編集]

東京でOL時代の私は、旅といえば京都・奈良専門。「銀河」という夜行列車で貧乏旅行したことも。
大体は会社が終わって金曜の深夜、東京駅八重洲口から出る夜行バスに乗って朝6時過ぎころ京都に着き、土日はめいっぱい京都三昧。
帰りも日曜深夜に京都駅から夜行バスに乗って、朝東京駅着、そのまま会社に直行。そんな月曜日の午後は睡魔との闘い。「ここで寝たら女がすたるぅ」って気概だけはあるものの辛かったぁ。
そりゃ疲れるって訳で、そこそこ稼ぐようになってからは帰りは京都発早朝の新幹線。東京駅で立ち食いそばをかき込むサラリーマンに交じって、同じくかき込んで、やっぱり直行で月曜朝の出社。

女二人旅もしたけど、京都はよく一人旅もしました。
anan、nonoという雑誌片手のいわゆるアンノン族っていうのが流行っていたけど私の旅はちょっと違ってた。
若いころの旅は、減ることのない財産だと思います。無理してでも行っといてほんとによかった。

>車窓に流れる街の明かりを…
女の子はちょっとだけ、罪つくりなものなんです。

京都行き、実現するといいですね。
津島さんの撮る京都が楽しみです。
  1. 2008/07/11(金) 01:50:49 |
  2. URL |
  3. まめゆり #-
  4. [ 編集]

銀河!!
なかなか渋いチョイスです。
銀河で旅する女のコ…、津島の好きなタイプです(^^)
寝台列車であれ夜行バスであれ、寝ている間に移動できるってのは魅力的ですよね。
昔は夜行列車が何本もありました。
東京で過ごした学生時代、ボクはしょっちゅう夜行列車で秋田に帰っていました。
それも、寝台車ではなく普通のボックス席の客車で。

ほんとうなら、少し遠くまでは飛行機でススッと行くくらいの身分になってなきゃいけないんだけど、未だに「青春18きっぷ」頼りというのが、いかにも津島的であり…。
  1. 2008/07/12(土) 12:53:54 |
  2. URL |
  3. 津島 #-
  4. [ 編集]

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