津島修三ブログ

カメラマン兼ライター津島/愛と妄想のブンガク的空間

イニシャライズ

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当津島事務所は、今日を新年の仕事始めの日にしようと決めていたのだけど、昨日あたりからパソコンの調子がすこぶる悪く、パソコンなしでは仕事にならない当所としては、何はさておきパソコンのコンディションを安定させるのが最優先の急務になった。
メインテナンスソフトを使ったりしてチェックしてみると、どうもハードディスクに物理的な不具合箇所があるようだ。
そうと分かれば、データのバックアップをとってハードディスクを初期化し、システムを再インストールしてしまうのが結局は一番手っ取り早い。
それは分かっているのだけど、こわいのは、作業の過程でデータを消滅させてしまわないかということと、諸々の設定まですべてリセットされてしまって日常のPC環境をもう一度ゼロから再構築しなければならなくなるかもしれない煩わしさだ。

写真の管理用に外付けハードディスクをつないでいるから、データや設定のバックアップをそちらにとって、いよいよPC本体のイニシャライズとシステムの再インストール。
ああ、やっぱパーフェクトにはいかなかった。書きかけで保存していた原稿が見当たらない。今までのメールの送受信の履歴も消えてしまった。
明日友人からファイル復元ソフトを借りることにしたので、それでいくらかでも救出できればいいのだけど。
写真は外付けHDDのほうに入っているのでまったく影響はなかったけれども、PC本体のiTunesに入っていた3GBほどの音楽と落語のコレクションもなくなってしまった。
おかしいなあ。なくなっても当然というような操作はしたつもりはないのだけどなあ。
しかし、これについては、ほぼ全曲がiPodに入っているので、iPodからiTunesにデータを戻すという作業でおおむね復旧をみた。iPodからPCにデータを戻すというのはレギュラーの操作ではないのだけれど、ネットで調べつぶしてその方法を探り当てるのだ。

いやそれにしても、一年の最初の作業がPCのイニシャライズというのは、縁起がいいんだか悪いんだか…。
一年の最初っからこんなんじゃ…と、先行きに暗澹たる気持ちになってしまうけれども、ま、見方を変えれば、すべてリセットして心機一転、「ゼロからの再出発だあ!」と開き直ってしまうのも、面白いかもしれない。

過日、うちの女房が面白いことを言った。
所用で女房と少し遠くにクルマで出かけたのだけど、帰りが少し遅くなったのだ。
夜も更けてかなり冷え込んできて、油断をすると道路はスリップしやすくなっていた。
ボクは雪道の運転には慣れているつもりだし、こんな夜はいっそう慎重に運転をするのだけれど、緩い下り坂で、ほんの一瞬の隙にクルマのコントロールを失ってしまった。凍結路の下り坂でひとたびコントロールを失ってしまったクルマは、あとはもう、なるようにしかならないのである。
ハンドルを切るのとは無関係にふらふらと右左に揺れながらクルマは前に進み、左の路肩の雪の吹きだまりに頭から突っ込み、それから180度スピンしてやっと止まったのだ。
深夜のこととて対向車もなく、突っ込んだところが雪の固まりだったのでバンパーがわずかに凹んだ程度で済んだ。
一歩間違えば大事故だったから、笑い事では済まないのだけれど、そのときに女房の言った言葉がこうだ。
「年末ジャンボが当たらなかったから良かったのよ。あれが当たっていたら…」

つまり、万がいち年末ジャンボに当たっていたら、そこで運を使い果たしてしまって、その反動で今のは大事故になっていたかもしれない。宝くじに当たらなかったからこの程度で済んだのよ!…と。
ものは考えようと言うけれども、ここまで前向きな考え方をしてくれると、ハンドルを握っていたボクの憔悴は、少しやわらぐ。
でもね、うちの奥さん、昔からそういう気性のヒトではなかったんだよ。結婚したての頃に同じようなことがあったら、きっと彼女はグーでボクの側頭部を殴っていたはずだ。
末っ子でどちらかと言えばわがままに育ってきた彼女は、短気というか、ものごとを、自分が気に入るか気に入らないかで判断して生きてきたようなところがあった。
だから、結婚した前後の頃も、ちょっとでも気に入らないことがあると、すぐにボクの頭をたたいていたのだ。まあ、こつんと小突く程度だったけど。

かつてはそんな風であった女と今も一緒にいるわけだから、雪道でスピンしてバンパーを凹ませてしまったボクを慰めるように、「年末ジャンボが当たらなかったから良かったのよ」とまで言ってくれる女房には、またちょっと特別の感慨をおぼえるのである。

ところで、所帯も長くなると、わざわざ自分の古女房の写真を撮ろうとは思わないし、女房の方だってあまり撮られたがらないものではないかと思うのだけど、いつの頃からか、うちの女房は、ことあるごとに自分の写真を撮らせようとする。
その真意はよくわからない。
目に見える形で生きてきた証しを残したいと思っているのか、せっかく写真屋の女房をやっているのだから“タダで”撮ってもらわなかったらもったいないとでも思っているのか…。
二人でクルマであちこち行くと、彼女の方から「ここで撮って」と要求される。
こちらも曲がりなりにも写真屋なので、どうせなら可愛く撮ってやりたいと思うのだ。
もし何十年か先、女房が先に死んだら、ボクの手元には、可愛らしくにっこりと微笑んでいる彼女の写真が何十枚も残って、それを眺めながら、ボクはずっとほっこりとした気分でいられることだろう。

スリップ事故の翌日、明るい日の下で改めてクルマを眺めてみて、「ほとんど気にならないわね」…と、女房は言う。
いや、いくらなんでもそれは言い過ぎです。
あきらかにはっきりと凹んでいます。


テーマ:写真にコトバをのせて - ジャンル:写真

  1. 2008/01/08(火) 00:50:00|
  2. OLYMPUS E-300
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

こんにちは。

私も最近事故りました・・・。
彼に
「事故った。私は大丈夫だけど、車が大丈夫じゃなくなった」
と、メールしました。
彼は、少し心配したようです(笑)

パソコン、10年くらい使ってます。
そろそろ買い替え時だと思いますが、今まで一度もそういったリカバリーなんかをしたことがないです。
なので、やり方もわかりません(>_<)
いいのか、悪いのか?
  1. 2008/01/08(火) 16:20:45 |
  2. URL |
  3. tsukasa #2oMqC0Wc
  4. [ 編集]

ボクはもう、かれこれ30年くらいハンドルを握っているから、クルマのことではいやになるほど事故や違反で学習してきたつもりなのだけど、それでも、決して無謀運転をしているつもりではなくても、どうしても時々は事故や違反をやっちまう…。
やっぱ、ETCも魅力だけど、レーダーも必須だな。
ボクの方の今回の事故は、“見た目”的にはちょっときついけど、それでも走行には支障のない範囲だったので、その点ではすごく運が良かった(神のご加護!)って思ってます。
  1. 2008/01/09(水) 01:09:07 |
  2. URL |
  3. 津島 #-
  4. [ 編集]

新年のご挨拶、まだだったかしら?^m^

おめでとうございます。今年も楽しませていただきます。どうかよろしく。

リカバリ作業、ご苦労様でした。実は私、もうかなり年寄りですけど^^;、パソコンの初期化、大好きなんです。そう。ゼロからの再出発が心地いい。この10年間何度か経験するうちに、今では人様のマシンのメンテや初期化まで、よくお手伝いするようになりました。それに車の運転も大好き♪。運転暦40年。凍結路で滑って対向車に衝突する10センチ手前で停まったことも、ガソリン漏れがリアタイヤにまわり、180度スピンした経験もありますが、自分の足のように使いまくっていた車での事故は、相手が1週間の鞭打ち追突1回きり。スピード違反などの違反行為は、それなりに何回か・・・^m^。結構優秀だと思いません?。わはは!で、ただ今、免許はゴールドです。

バカな自分の自慢はさておいて、大事故にならずに済んで本当によかったですね。奥様の優しい心遣いを胸に刻み込んで、いっぱい写真を撮ってあげると同時に、スタットレスタイヤに履き替えてください。(あ、まさかスタットレスタイヤで・・・ということじゃありませんよね)
  1. 2008/01/09(水) 01:48:35 |
  2. URL |
  3. みず保 #EBUSheBA
  4. [ 編集]

みず保ねえさん、お見受けしたところ、かなりキモチがアクティブなお嬢さんのほうですねえ(^^)
いやいや、人間、日々元気で快活でいるのが何より何より。

病は気から…って言うけど、精神状態がナーバスモードだと、そこから病気を誘発することって実際にあると思います。
なので、ボクも、ちょっとやそっとのことではくよくよしないようにしているつもりです。

秋田のような雪国では、雪のあるなしに関わらず冬にはスタッドレスタイヤに履き替えるのが常識です。
スタッドレスタイヤでも、事故るときは事故るんですよ。それが雪道の怖さなんです。
以前にも、“これくらいの車間距離とこれくらいの低速度なら絶対に追突することはないだろう”と思っていたのに追突したこともありました。

ま、しょうがないっすね。
そういったアクシデントのロスタイムや出費は、人生の必要経費です。

あ、そうそう。
一つ思い出したのだけど、ボク自身がスピンする30分ほど前のこと、通りかかった田舎道で女性の運転するクルマが、やはりスリップして路外逸脱していてね、そこに関係のないクルマが何台か止まっていて、なんとか救出してやれないものかと思案しているわけですよ。
それで、たまたま牽引ロープを積んでいたクルマがあって、「これで引っ張ろうじゃないか」と。
そこにボクも参加して、ロープをフックにくくりつけたり、周りにいる男たちに声かけて人海戦術でクルマを押し出そうとしたりして、はじめのうちは何度か失敗したのだけど、「いや、絶対出せる!」と、こちらも妙な意地を張って(^^;、それで最後の最後には見事道路上にクルマを戻すことができて、そのときの達成感といったら!
もう、夜中の12時を過ぎていたのだけど、そんな時間でも、「なんとかしてあげたい」とクルマを止める人は少なくないんだよね。
スリップ事故は災難だけど、赤の他人の人情にじ〜んとする瞬間でもあります。
  1. 2008/01/09(水) 23:34:23 |
  2. URL |
  3. 津島 #-
  4. [ 編集]

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