津島修三ブログ

カメラマン兼ライター津島修三のブログ

嗚呼、糟糠の妻 〜そして水の中〜

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最初、いくらなんでも、この話はブログのネタには出来ないなと思っていた。
シャレにならないのである。
たいていのことはカラカラと笑い飛ばせる鷹揚さを持ち合わせているつもりだが、今度だけはキレた。
シャレにならないのである。おもしろおかしくブログのネタにして笑いを取ろうなんて、そんな悠長なレベルの話ではないのだ。

ただ、時間が過ぎてこちらの怒りも少しは鎮まり、ひとまず一件落着という体でもあるので、やはりブログのネタにしてしまおうと思った次第。

それは12日の朝だった。
女房もちょうど12、13と週休にあたり、明日は実家に墓参りに行くということもあって、朝から洗濯に掃除にとテンション高く動き回っていた。
ボクは12日は高校の同期会があり、飲み会になるので会場まで女房に送ってもらうことにしていた。13日は岩手まで仕事に行くつもりでいたので、今年は女房の実家への墓参りは彼女一人で行ってもらうことにした。
そんな段取りで、「さ、今日も一日元気にいきましょうか」と、歯磨き洗顔のあと、寝室に戻り携帯電話を探した。
が、ないのだ。
「あれ? オレの携帯は?」
「どこにおいたの?」
「半ズボンのポケット」
「えっ、洗濯したわよ」

おいおいおいおい、シャレにならんだろう!
言い合っている場合じゃない。洗濯機のところまで飛んでいった。
回っている洗濯槽に手を突っ込んで半ズボンを取り出す。
ま、何も期待できなかったけれども、案の定、完全に手遅れ。
高いところから落としたとか、ちょっと雨に濡らしたとかいう程度なら携帯はどうにかなるのだ。だけど、水の中に長く浸けてしまったものはどうにもならない。電気回路がショートしてアドレス帳などのデータが全部吹っ飛んでしまう。

何よりもショックだったのは、実は女房はちょうど一年前にも同じ失敗をやらかしていることだ。
ジーパンのポケットに携帯が入っていたのに、確かめもせずに洗濯をして携帯をダメにしてしまっている。
いくらなんでも、さすがに女房も学習したことだろうと思っていたのに、今度のことで結局何も学習していなかったということが分かり、それが、情けないくらいにショックだった。
ボクは、激しく落胆した。
仕事部屋の椅子にがっくり腰をおろしてうなだれた。
少ししてから、おそるおそる女房が顔を出した。さすがに女房も、同じ失敗を二度繰り返したうしろめたさを感じているようだった。
「どうだった? ダメ? データは?」
「データなんてどうでもいいんだよっ! なんで学習しないんだよっ!」
ボクにしては珍しく、声を荒げた。

いずれ海外出張も入る予定だし、そのうち海外でも使える機種に買い替えようかと考えていたところではある。
その矢先にこのアクシデントだもの。もうたまらない気分なのだ。
もう、女房とは口もききたくないと思った。
午後から同期会の会場に送ってもらうつもりでいたけれども、口もききたくなかったのでぷいと一人で家を出て、歩いて会場に向かった。
同期会から帰ってからも、居間で一人で酒を飲み続け、深酒をしてそのまま床についた。
13日は、朝何も言わずに起き出して、何も言わずに家を出た。
小岩井農場を中心にしてビデオを撮ってきたのだけど、仕事をしているあいだは鬱陶しい気持ちを引きずりたくなかったので、真夏のピーカンの空の下、一人でテンションをあげて仕事に集中したのだった。
まだ日のあるうちに家に戻ってきたのだけれども、女房は予定通り実家に行ってまだ帰って来ていなかったようだ。
そして、ボクの仕事部屋の机の上に新しいauの携帯が置いてあったのだ。
傍らにはメモ書きが。
〈dataはやっぱりだめでした。ICカードを付け替えれば海外でも使えるそうです。云々…〉
ごめんなさいともすみませんでしたとも書いていないところが如何にも鼻っ柱の強い女房らしかったけれども、やはり彼女なりに今回のことは激しく後悔して、実家に帰る前にauのショップに行ってデータの救済を試み、機種交換をしてきたものらしい。

うーむ、腹は立つけれども、亭主に言われなくてもそこまで自分で行動した誠意は認めてやるしかないだろう。
データは戻ってこないけれども、それには目をつぶってやろう。

その夜、少し遅い時間に女房が帰って来たので、頃合いを見計らって、「携帯の件はあれでOKだ」と告げて、この騒動にピリオドを打った。

世の中の会社の多くは夏休みで、今は携帯に電話がかかってくることは滅多にない。
新しい携帯にしてから今日初めての電話があった。
「おお、最初のアドレス帳登録だな」と、その着信履歴の番号をアドレス帳に転記しようとしたら、すでに一件アドレス帳に登録があった。
「○○子…って、女房じゃんっ!」

ったく、こういうところだけは手際がいいんだから…
 
 

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  1. 2007/08/15(水) 23:11:45|
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  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:2
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コメント

こんにちは。

「あれでOKだ」
で仲直りできるのが凄い・・・。
私だったらどうだろう?
まぁ、携帯を洗濯すること自体ないからわかんないけど(笑)
「学習しろ」ということでは、よく怒られますねー。

  1. 2007/08/17(金) 12:38:45 |
  2. URL |
  3. tsukasa #2oMqC0Wc
  4. [ 編集]

>「あれでOKだ」で仲直りできるのが凄い・・・。

それも一つの、永年の経験からの学習成果なんですよ。
若い頃は、お互いにつまらないことで意地を張り合い、収まりかけていたことでも逆ギレとかしたりして余計にややこしくなり、発端は些細な行き違いだったのに、一週間も、ひどいときは一ヶ月以上も冷戦を続けたこともあります。
でも本当は、早く収拾させてお互いにすっきりさせたいわけで、それならば、とにかくどちらからでもいいから、収拾のきっかけづくりをすればいいわけでね。
  1. 2007/08/20(月) 00:54:04 |
  2. URL |
  3. 津島 #-
  4. [ 編集]

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