津島修三ブログ

カメラマン兼ライター津島/愛と妄想のブンガク的空間

居場所

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とても快適に過ごせそうな部屋を一つあてがわれて、「さあ、今日からここがあなたの城だよ。いつまででも好きなように使っていいからね」と言われ、他に人の出入りもなく、内側から鍵もかけられる空間だったとしても、そこがその人の(心地よい)“居場所”になるとは限らない。

“居場所”というのは、物理的な空間条件ではなく、“ココロの方位磁針の指し示すところ”とでもなるだろうか。
だから、“ココロの方位磁針”が健全に機能していればどんなところでも自分の居場所になるし、その逆に、それが少しでも狂ってしまうと、どんなところにも自分の居場所がなくなってしまう。
自分の居場所がないというのは、人にはどれほど辛いものであるか。



同時に、ひとたび“ココロの方位磁針”が乱れて自分の居場所を見失った人に、「ここがあなたの居場所になると思う」と的確に指し示すことも、とても困難。
居場所なんてものは、実はそうそう簡単に見つけられるものではない。
結婚だってそうでしょう。それが自分の居場所になると思って結婚してみても、実は最も“居場所”からかけ離れたものであったりもする。

卑近な例で言えば、ボクは結婚してから30年あまりも女房と同じ寝室を使っていたけれども、数年前からそれが少し窮屈になり、寝室をわけることにした。今は、ボクが自分の仕事部屋に布団を持ち込んで、一人で寝起きしている。
家庭内独身生活を満喫しているという体。

決して夫婦仲が悪くなったとかではなく、ただ単に、それまでの夫婦の寝室に、ボクの“居場所”感が薄れてしまったということ。
寝るときくらい、自分の“居場所”感のある部屋でゆっくりと休みたい。それだけのこと。
(それだけのことってのが、実は現実生活では案外難しいことなのだけど)

居場所感のなさそうなヒトには、いつも心を痛める。
昔知り合ったある女性は、結婚して間もない頃に夫婦二人の家庭に(あるいは寝室に)、居場所をなくしていた。
そのために、夫から寝室に誘われても、洗濯物のアイロン掛けが残っているというのを口実にして居間に居残り、夫が眠りにつくまでの間を独りむなしくやり過ごすのである。

そういう切ない話を聞いても、自分が代わりに“居場所”になってやれないもどかしさ。


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テーマ:冬の景色 - ジャンル:写真

  1. 2012/01/18(水) 17:14:34|
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