津島修三ブログ

カメラマン兼ライター津島/愛と妄想のブンガク的空間

恋の瞬間接着剤

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急に、瞬間接着剤が必要になった。
長年使っていた身の回りの小物が、ポロリと欠けてしまったのだ。
瞬間接着剤で欠けた部分を接着してしまえば元通り使えるので慌てることはない。

こんなことは稀にあることなので、机の引き出しに接着剤は常備している。
ところが、その瞬間接着剤が今日は見当たらないのだ。
おかしいな。ないはずはないのだ。
前に何かで使って、そのまま別の場所にしまい込んでしまっているのだろうか。
それもちょっと考えづらい。あるとすればやはり机の引き出しだと思うのだけど。

しかし、瞬間接着剤を探すのに時間を費やすのは、仕事のうちではない。
それでなくても、例によって手離れの悪い仕事を三つも抱えてまた週末をまたがなければならないのだ。
探すのは潔くやめて、出かけたついでに新しく買ったほうがいいかもしれない。
でも、家のどこかに必ずあるはずのなのに、新しく買うというのも釈然としない。いくら高い買い物でないとは言え。
きっとまた、買った途端に探し物はひょっこり出てくるのだ。

探し続けるべきか、すっぱり諦めるか、それでまた迷う。こんなことでうじうじと迷うのも情けないと思いつつ。

よし、じゃあもう一度徹底的に探して、それでも見つからなかったら今日は諦めよう、と決めた。
徹底的に、だ。
引き出しを、机本体からはずして、徹底的に探した。
それでもなかなか見つからないのだけど、ふと思ったのは、机の袖のどれかの引き出しに入れていたものが、何かの弾みで袖の奥のほうに落ちているのではないかと、いうことだった。

それが正解だった。
あれだけ探して見つからなかったのに、机の右の袖の底の奥のほうに落ちていた。
一件落着だ。
すっきりした。
しかしこれは、ある種、示唆に富むデキゴトであった。
たとえば、家人には見られたくない写真とか手紙とか、厳重にしまい込んであるか、もしくは処分してしまって、絶対に安泰だろうと思っているところに、机の袖の底の奥のほうから、安泰を脅かす“物件”がある日突然出てこないとも限らない…ということだ。

探し物がある時でなくても、ときどき袖の奥は覗いておこうと思った。

ああ、ボクも誰かと“瞬間接着”したいけど、そんなヒマもないシゴトずくの週末だ。くすん。



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テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真

  1. 2011/01/21(金) 14:55:50|
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