津島修三ブログ

カメラマン兼ライター津島修三のブログ

“振る”という決断

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今までに、女の人にフラれたことは幾度となくあるけれども、やむにやまれぬ事情で自分のほうからフラなければならなくなったとき、これが、どうにもしまらない。
O型の、優柔不断の性格のせいかもしれないけれど、「お前とはもうつきあえない。これっきりにしよう」などという、スパッとした言い方がどうしても出来ない。
いつのころだったか、交際を続けていくことに魅力を感じなくなった女性に対して、「すまないけど、今ほんとに仕事が忙しいんだ。一段落ついたら必ずこちらから連絡するから、しばらく待ってくれないか」と、メールで言い続けて、そのままうやむやになってしまわないかと願ったこともあった。
いや、正確に言うと、はじめのうちは、ほんとに忙しくて、「今はつき合ってやれないけど、そのうち暇ができたら必ず…」という考えではいた。だけれどもそのうち、「このままフェードアウトってことになってくれたら一番楽チンなんだけどな」…って考えになっていったのだ。
そういう、無責任で曖昧な態度を取り続けることが一番の罪作りなのだということも、分かってないわけではないのだ。
なんだかボクは、これから別れて別々の生き方をするであろう女にまで気を遣いすぎて(その結果、逆に傷つけてしまうことがあるにせよ)、サドンデスなものの言い方が、出来ない男なのだ。

であるからこそ逆に、現につきあいのある女性に対しては、これからもつきあいを続けていきたいつもりでいるのか、別れたい、あるいは、別れてもいいというつもりでいるのか、そのヒトの言葉やしぐさの行間を、必死に読み取ろうとするのだ。


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  1. 2008/03/05(水) 00:16:09|
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消去法的恋愛

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ボクはむしろ、“人間嫌い”かもしれない。
仕事で人に会わなければならないときなどは“億劫だな”と思うこともあるし、街で顔見知りに出会っても、気づかなかった振りをしてやり過ごすこともある。
女房とはべたべたしていることも多いけど、その一方で、一人で過ごすこともちっとも苦にならないし、むしろ好む。
そんなわけで、友人関係や異性の友人関係にしても、(もしかしたら発展家と思われているかもしれないけど)けっして付き合いを広げようという考えはなく、最少限の相手で十分だと思っている。
自分が気持ちよく生きていくための(そして、相手の気持ちよさも保証してあげられるような)、必要最少限の人間関係。
だから、ちょっとでも違和感を覚えると、ボクはその人間関係は即刻解消してもいいと思ってしまう。
つまらない人間関係で、一度きりのせっかくの人生がスポイルされてしまうのはもったいないもの。
こういう言い方は語弊があるかもしれないけど、何人もの人間関係をふるいにかけていって、ふるいの目からこぼれていった人たちのことは結局それまでの縁だったのだと割り切り、最後までふるいに残った人たちとの関係を大切にしていけばいい、ということだ。

苦しい恋をしている人たちを見ると、なにか、“ふるいにかける”というプロセスを忘れてしまったための、人生の回り道をしているようにも感じられるのだ。
まあ、迷ったりもがいたり苦しんだりするのも人生のうちだから、あとになって、「あんな苦しいだけの恋でも、何もないよりはマシだった」と思えるなら、それも一つの救いだけど。
 
 
 

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  1. 2007/01/26(金) 11:31:57|
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手をつないでやるから

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雪景色を撮る旅をしたいと言ったら、「あたしも行く!」と言って強引にきみもついてきた。
ボクたちは恋人同士というわけではないから、宿は同じでも部屋は別々にとった。
旅の一日目、思い思いに写真をとって、夕方宿に入って、食事は一緒にとって、少し酒でも飲もうかと、部屋に熱燗を運んでもらって、差し向かいで酒を酌み交わした。
部屋には電気こたつが入っていた。凍える夜だったけれども、楽しい時間が流れていた。
きみは、少し酒を飲み過ぎた。
酒に飲まれて、ボクにからむようなものの言い方をするようになってきた。
意外だった。そんなコだとは思っていなかったので、ちょっとやるせなかった。
「きみのそういうところ、はじめて見たよ」
その言葉にきみはさらに噛み付いてきた。
「あなたは、あたしのこと、なんにもわかっちゃいない!」
それからきみは涙声で(もちろん、酒がそうさせているだけなのだけど)、いろいろと自分のことなどをボクに言って聞かせるのだ。でも、その言葉に何か意味があるというよりは、飲み過ぎた酒の反動で心の底に沈んでいた言葉たちが勝手に溢れかえってきただけのようでもあった。
ボクは、たとえ友人としてでも、少しきみに気持ちがさめ始めていた。
もうどうでもいいや。明日宿を出たら、あとは別行動にしようか。
いや、きみが寝ているうちにボクだけ先に宿を出たっていい。
別に、旅先に恋人を置いてけぼりにする、というわけじゃない。ボクには罪も責任もない。
酒を飲んでいるこの部屋はボクの部屋で、君の部屋は隣だったけれども、さんざん騒いだあとにきみはことりとそのまま横になってしまったので、きみに布団をかけて、ボクが隣の部屋に移ったのだ。
翌朝早く、きみはボクの枕元にやってきた。
「ツシマくん、ごめんね…」
ボクが不機嫌になる原因を自分がつくったのだと、きみはうっすらと気づいているようだった。
ボクは、きみに怒っているとか嫌いになったとかいうのではない。気持ちがさめてしまっただけなのだ。
だから、きみを責める気力もないし、引き止める手を振り払うようにしてまでも先に宿を出るような邪険さもない。
きみが今日も一日一緒に行動したいというなら、好きにするがいいさ。
凍える朝。
バス停でバスを待つ間、寒い寒い、ときみは震えていた。
「まったく、世話の焼けるやつだなあ。ほら、オレのポケットに手をつっこめよ」

手をつないでやるから。


- 秋田市 河辺 -

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  1. 2006/01/28(土) 12:19:44|
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